秋田県角館の武家屋敷は昔の武家屋敷の趣を今に伝える、昔の情緒あふれる場所です。
武士の清らかな精神をそのまま家に受けついだような、清々しいたたずまいが素敵ですね。
そんな昔の人の生活やぬくもりを感じられる、角館の武家屋敷と外町の見どころや歴史をご紹介いたします。
角館の武家屋敷 (石黒家・青柳家・松本家)
角館の武家屋敷を順不同でまず、「石黒家」「青柳家」「松本家」からご紹介していきます。
石黒家
角館
石黒家
欄間の透かしが影絵になっている pic.twitter.com/qwDGt41vbd— Hiroko Fukada (@HFukada) August 29, 2018
こちらには武家屋敷で唯一、直径のご子孫が住まわれています。
なので、公開されているのは武家屋敷の半分なのですが、一部母屋の方に入室でき、その上で係員の方が5分ほどの説明をしてくださいます。
また、季節の展示物として時期に合わせて3月は雛人形、5月は五月人形などが飾られていたりと、おもてなしの心配りが万全なのです。
薬医門と主屋は角館の武家屋敷としては最も古い住宅と言われていて、約200年程前の建物だそうです。
石黒家は明暦二年(1656年)角館所領として入部した角館佐竹北家初代義隣(よしちか)に召し抱えられて富山県から角館に移り住んだお家です。
江戸時代には代々佐竹家の役職として財政管理などの職務を任されておりました。明治時代以降は地主となりました。
また、お庭にも天然記念物のしだれ桜のほかに樹齢300年のモミの大木をはじめ紅葉などの木々があり、築山や巨石も置かれています。佇まいと良い風情と言い、素晴らしいです。
【住所】:秋田県仙北市角館町表町下丁1
【公開時間】:年中無休 9~17時まで
【入館料】:大人400円 子供200円
【アクセス】:JR角館駅より車で約5分。徒歩約25分(駐車場はないので、市営の公共駐車場をお使いください)
☆石黒家の近くには、「角館桜皮細工センター 武家屋敷店」があります。
青柳家
角館
青柳家
蓄音機のコレクションに感激 pic.twitter.com/pCk3jfl6bx— Hiroko Fukada (@HFukada) August 29, 2018
上級武士にしか許されない格式高い薬医門(やくいもん)が特徴で、武家屋敷通りで一番広いお屋敷です。
3000坪の敷地内に、母屋、武器庫、解体新書記念館、秋田郷土館、レストランやカフェ、レンタルきもの屋さんまであります。
展示物や体験など、郷土の美味しいものまで食べられるので、一日中楽しめます。
武器庫には青柳家のルーツを伝える貴重な鎧兜や文献を観ることができます。
実際に刀を手に取ることができます。
青柳家は「解体新書」に絵を描いた小田野直武という角館の武士と婚姻関係にあり、関係が深いことから、その画業について展示しています。
その他にも秋田の郷土館など、観光にピッタリの設備が充実しています。
【住所】:秋田県仙北市角館町表町下丁3
【公開時間】:年中無休 夏期9~17時 冬期9~16時半
【入館料】:大人500円 中高生300円 子供200円
【アクセス】:JR角館駅より車で約3分。徒歩約15分
☆青柳家の近くには、「唐土庵(もろこしあん) 武家屋敷店」・「武家屋敷の茶屋」
松本家
角館の武家屋敷・松本家。軒先で角館伝統のイタヤ細工の実演販売をしてた。 pic.twitter.com/4NLFDIyzat
— RINRIN (@RedFlatFrog) July 9, 2018
松本家は佐竹家の重臣の今宮家の組下です。
組下とは、弓や鉄砲などを扱う構成員の事を言います。
足軽や中間など、どちらかと言うと身分の低い人が住んでいた小人町と言う場所に建てられています。
前の二軒に比べると、親しみやすい風のあるお屋敷です。
機能的で、どこか懐かしい感じのするお家です。
【住所】:秋田県仙北市角館町小人町4
【公開時間】:4月12日~11月上旬 9~16時(不定休)
【入館料】:無料
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約20分
☆松本家の近くには、レトロなカフェ「ねずねこ」があります。
角館 武家屋敷 (岩橋家・河原田家・小田野家・小野崎家)
角館の武家屋敷が立ち並ぶ「角館武家屋敷」の辺りに、4軒の武家屋敷があります。
順不同で、「岩橋家」「河原田家」「小田野家」「小野崎家」をご紹介します。
岩橋家
角館の武家屋敷も見学しました。下級武士の松本家や中級武士の岩橋家などなど武家屋敷がそのまま残っており、当時のリアリティーな生活感を感じらました。 pic.twitter.com/O2MesER9dM
— ライとサチ (@Nog_Pony) October 25, 2015
芦名家の重臣であった岩橋家のお屋敷です。
江戸時代末期に改造され、屋根の茅葺(かやぶき)もその後の改造で変わりました。
角館の中流武士のお家として、間取りなどの典型的な形を残しています。
【住所】:秋田県仙北市角館町東勝楽丁3-1
【公開時間】:4月12日~11月30日 9~17時
【入館料】:無料
【アクセス】:JR角館駅より徒歩15分
☆岩橋家庭内や近くには、見事なシダレザクラが鑑賞出来ます。
河原田家
秋田県の角館にござっしゃたんだべ(´-ω-`)河原田家 pic.twitter.com/PAkwKIyqjw
— さいおん (@0shiteru_ya) September 3, 2016
河原田家は芦名氏の譜代の家柄です。
芦名家断絶後は佐竹家に仕えました。
藩政時代の書院造りの典型的な様式を残しています。
枯山水庭園が見事です!
【住所】:秋田県仙北市角館町東勝楽丁9
【公開時間】:4月12日~15月中旬 9~17時(文化財修理により公開を制限しています)
【入館料】:無料
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約15分
角館の花見期間中に臨時駐車場で河原田家の後にあり、山側からの道より進入出来ます。
角館さくら祭りの穴場の駐車場です。
【料金】:500円
【台数】:100台
☆近くには、お食事処「角館 桜の里」があります。
比内地鶏の親子丼と稲庭うどんが食べることが出来ます。
人気ですので、並ぶのは覚悟で。
小田野家
庭がすごくきれいでした(小並感)一つの空間を障子で区切って
複数の空間に分けてるのがハッキリわかんだね☝️#ぢょにぃサンポ pic.twitter.com/JvmG1JFdxa— ぢょにぃ (@Johnnie1924GO) October 1, 2019
小田野家は、今宮弾正の配下で、のちに佐竹北家につかえました。
先に出た、解体新書で絵を描いた小田野直武もこちらの家と関りがあります。
明治時代後期の大火で母屋を失ったため、現在の建築は明治時代後期以降のものです。
【住所】: 秋田県仙北市角館町東勝楽丁10
【公開時間】:4月12日~11月30日 9~17時
【入館料】:無料
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約15分
☆小野田家の近くには、稲庭うどんで有名な「佐藤養助 角館店」があります。
小野崎家
これが公民館♪ (@ 角館公民館(家小野崎家)) https://t.co/SB2n6UoOst pic.twitter.com/43yfnjC2UE
— aqua (@hiroshi_deyansu) November 26, 2015
佐竹家の重臣である小野崎家は角館武家屋敷通りの最北に位置しています。
子孫の所有する屋敷間取り図をもとに角館高校の体育館跡地に復元され
現在は、佐竹北家家老住宅として、公民館・武道館・弓道場が併設され公開。
平成13年4月1日 から利用できるようになりました。
【住所】:秋田県仙北市角館町表町上丁6
【時間】:9時~16時30分
【定休日】:土・日・祝・年末年始
【料金】:無料
☆近くには、麺のご馳走花うさぎがあります。
角館の外町 (西宮家・安藤醸造元本店・外町資料館「たてつ」・新潮社記念文学館)
外町はその昔、商家が立ち並ぶエリアでした。明治時代よりのモダンな屋敷が立ち並ぶ、素敵なところです。
「西宮家」「安藤醸造元本店」「外町資料館たてつ」「新潮社記念文学館」をご紹介していきます。
西宮家
角館武家屋敷「西宮家」 (@ あきた角館西宮家 in 角館町,仙北市, 秋田県) https://t.co/MnbHV4g0KD pic.twitter.com/dKt83QFnqw
— 佐川 官兵衛 (@great2aldebaran) August 15, 2016
角館には2つの武家屋敷通りがあり、その一つである田町武家屋敷にあるのが西宮家です。
外町にある武家屋敷の西宮家は佐竹氏の家臣です。
佐竹北家や芦名家とは一線を画す佐竹本家の直臣であり、別格の存在でした。
そんな西宮家は、母屋と5つの蔵を持つ大きなもので、現在は
- 母屋…レストラン
- 米蔵…ショッピングゾーン
- 北蔵…レストラン
- 文庫蔵…収蔵品展示(入場無料)
- ガッコ蔵…漬物販売
- 前蔵…コミュニティスペース
として第二の生を歩んでおります。
【住所】:秋田県仙北市角館町田町上丁11-1
【公開時間】:年中無休 10~17時
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約8分
安藤醸造元本店
リーフに乗って、みちのくの小京都・角館まで、ふだん使いの味噌と醤油を買いに来ました。この時期は店内の蔵の中でお雛様を飾っているのです🎎 #kakunodate (@ 安藤醸造元 本店 in 仙北市, 秋田県) https://t.co/f8WuxhVSjB pic.twitter.com/S4Xrvgad5O
— あきポタ🌧️ (@akipota) January 19, 2020
角館町の「安藤醸造」は1853年創業の老舗の醸造元です。
みそ、しょうゆ、漬物を主に造り、麹を使用した調味料やスイーツなども扱っています。
すべて無添加、天然醸造で作っております。
現在4店舗を町内に構えています。試食コーナーが充実していて、しかも美味しいので、その場で試食してファンになる人が後を絶ちません。
本店は明治時代中期に建てられたレンガ造蔵座敷で、この建物を見るのも一見の価値ありです。
【住所】:秋田県仙北市角館町下新町27
【営業時間】8:30~18:00(12~3月まで8:30~17:00)定休日日曜日
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約12分
☆「安藤醸造 マルヨ蔵 麹くらぶ」
甘酒ドリンク・コーヒーなどがあります。
☆「安藤醸造」直営のお食事処
国道46号線沿に北浦本館「お食事処 土鍋屋」があり、土鍋ラーメンが人気。
また、醤油ソフトクリームも食べることが出来ます。
☆雲沢観光ドライブイン
お食事処土鍋屋の近くに、「雲沢観光ドライブイン」があります。
24時間営業の自動販売機コーナーが別棟にあります。
昭和にタイムスリップしたような「レトロ自販機」が有名な所です。
ゲームコーナーまであって、早く角館に着いてしまっても、このお店で時間をつぶせます。
外町資料館「たてつ」
角館駅より徒歩10分、外町資料館たてつ…しだれ桜や八重桜が咲いていた。5/5ということで人形や晴れ着が飾られており華やかだった。 pic.twitter.com/cW3cvNbT2w
— エイラク (@eiraku_memo) May 5, 2017
江戸時代から続く商家であった田鉄(たてつ)家の、当時の生活様式を今に伝える資料館です。
店舗奥にある蔵座敷を利用した資料館と、お庭を無料で公開しています。
【住所】:秋田県仙北市角館町中町25
【営業時間】9~17時(夏期9~18時)
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約10分
新潮社記念文学館
三文賞副賞を使って角館にプチ旅行。その①。新潮社記念文学館。真ん中は角館出身の新潮社創立者・佐藤義亮の胸像。右端は、戦後初の新潮文庫『雪国』(川端康成)のレリーフ。左端はyondaくん。 pic.twitter.com/pMSBvxeo4g
— とがし ゆみこ (@yumicomachi) August 9, 2016
新潮社の初代社長、佐藤義亮(さとうぎりょう)の顕彰(けんしょう):「功績などを一般に知らせること」を目的として、出身地である角館に建てられました。
新潮社といったら、国内有数の大手出版社ですもんね。
【住所】:秋田県仙北市角館町田町上丁23
【公開時間】:4月~11月 9~17時 12~3月 9~16時半 休館日は祝日を除く月曜日
【観覧料】:大人300円 小中学生150円 6歳未満無料
【アクセス】:JR角館駅より徒歩約10分
まとめ
角館の武家屋敷と外町の見どころについてはご参考になったでしょうか。
春は桜、秋は紅葉も美しいところなので、武家屋敷とセットで楽しむのも良いですね。
季節になりましたら、お出かけしてみてはいかがでしょうか。
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