秋田県の八津駅近くにある「かたくり群生の郷」は、なんと東京ドーム約4.2個分の敷地で国内最大級。
その中で、薄紫の花を咲かせる、見事なかたくりの群生地です。
東北の雪を割るようにして咲く、咲き始めのかたくりの花も良いのですが、一面にかたくりの花が咲き誇る群生も、素晴らしいです。
今は珍しい、山野草としてのかたくりの花。
その魅力を存分に楽しめる、かたくり群生の郷のアクセスや開園期間などをご紹介します。
「かたくり群生の郷」のアクセスや開園期間
かたくり群生の郷。紫の世界。 pic.twitter.com/Z2NdO4RjJY
— 月夜野ほたる (@HotaruT) April 27, 2018
かたくり群生の郷の基本情報
【開園期間】:例年4月中旬~5月上旬
2019年では、4月18日~5月3日
【時間】 8:00~17:00
【場所】:かたくり群生の郷「西木町八津・鎌足」
秋田県仙北市西木町小山田八津・鎌足地内
【アクセス】
🚃(電車)
:秋田内陸線「八津駅」から徒歩約5分
駅近なのは良いですね。
秋田内陸線「八津駅」までは
秋田新幹線「東京駅」→「角館駅」は約3時間15分、「角館駅」→「八津駅」までは約15分になります。
かたくり群生の郷開園時には秋田内陸線では「臨時快速かたくり号」など増発列車も運行してます。
🚗(車)
:秋田自動車道 大曲ICより約40分
:東北自動車道 盛岡ICより約80分
【料金】:1人300円
売り上げは、園内のコース整備と保全活動に使用されます。
もともと地元の特産品である西明寺栗の栗園にかたくりが自生し、それを地元で保存会を結成して一般公開したのが始まりです。
栗の栽培により、日当たりが良い事と土の栄養状態が良い事が、この広大なかたくりの群生を可能にしているのだとか。
その規模は20ヘクタールと日本有数の大きさで、敷地内各地にかたくりが群生しているところが点在しています。
とても広大な敷地なので、見どころを押さえたおススメコースもあります。
各群生地には駐車場もあり、自家用車を使う事もできます。
道沿いにもかたくりが咲いているので、徒歩でゆっくりと観ながら回るのも良いですね。
期間中は群生の郷近くの「かたくり館」が一般受付所となります。
かたくり館内には談話室や和紙工房などがあり、予約をすれば紙すき体験もできます。
地域の特産品の販売などもあります。
休憩やトイレなどで利用でき、お土産も買える便利なところです。
また、車で22分ほどの所に、「刺巻湿原ミズバショウ群生地」があり、例年4月中旬から5月上旬にかけて「刺巻水ばしょう祭り」が開催されます。
こちらでは開催期間中、郷土料理やお土産などが出店されます。
かたくり群生の郷「幸せの白いかたくり」
幸せを運んでくれると言われてる白いカタクリ←ホントかよ
10000本に1本の割合で見つかると言われてる白いカタクリ←数えたのかよ
そんな白いカタクリ出会えた昨日でした! pic.twitter.com/LVovjbfdGp— Iwamoto (@24moko24) April 24, 2017
園内は一面の薄紫色のかたくりですが、実は、珍しい白いかたくりもあるのをご存知でしょうか。
同じ仙北市にある田沢湖の伝説では、辰子姫が恋人との別れを惜しんで流した涙が白いかたくりになったという話です。
辰子姫は永遠の美と若さを求めて泉の水を飲み、竜になったといわれています。
辰子姫の恋人八郎太郎は9月に田沢湖に来て、春まで一緒に暮らします。
春になり、かたくりが花咲く花畑で辰子姫は恋人との別れの辛さに3日3晩泣き明かし、その涙の最後の一滴が落ちた場所に白いかたくりが咲いたというのです。
そのため、白いかたくりを見つけると良縁に恵まれるとか。
白いかたくりを見つけたら、合掌すると恋愛が成就するとか!言われています。
見つけたらぜひ。
カタクリの花 花言葉
かたくりの花言葉は「初恋」です。
うつむき加減にひっそりと咲く様子が、初々しい感じの初恋を思わせるのだとか。
また「寂しさに耐える」という花言葉もあります。辰子姫の伝説からでしょうか。
うつむいて咲く様子が、何かに耐える感じを表しているようです。
一株につき一輪しか花をつけない様子も、孤独感をそそりますね。
カタクリの名前の由来
昔はかたくりではなく「堅香子(かたかご)」と呼ばれていました。
かたくりの花が傾いた籠のように見えたことから、この名前が付きました。
時代とともに「かたこ」と呼ばれることが増え、ゆりの仲間であったことから「かたこゆり」に、最終的に「かたくり」になったと言われています。
ちなみに秋田の地元では、かたくりは「カタッコ」「カタンコ」と呼ばれています。可愛い方言ですね。
カタクリの花の特徴
カタクリはユリ科の多年草で、発芽してから開花するまで約7~8年と言う長い年月がかかります。
開花の時期は2週間、地上に芽を出してからは一か月で枯れてしまうため、「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と言われています。
しかも、花をつけられるのは7回(7年)と言われています。
7年土の中で養分を蓄え、やっと花を咲かせたかと思うと、7年で果ててしまう…。
非常に繊細な植物なのです。
実はかたくりは、昔は日本のどこにでも咲いている花だったのです。
片栗粉の原料として名高いかたくりは、山菜としても食されていました。
片栗粉はこの植物の球根から作られていたそうです。
そのため乱獲されたり、取るに足らない雑草として土地開発で掘り起こされたり…。
今はレッドリスト(絶滅危惧種Ⅱ類)に指定されています。
とても貴重な花となってしまいました。
ちなみに今、片栗粉と呼ばれているのは主にじゃがいもやさつまいもから抽出したデンプンを利用しています。
特に表記がないかぎり、本物のかたくりを使用したものではないです。
何といっても、絶滅危惧種ですからね。
まとめ
「かたくり群生の郷」のアクセスや開園期間などについてはご参考になったでしょうか。
今では貴重な花であるかたくりですが、かたくり群生の郷では、一面に咲いた、薄紫の絨毯のような、素晴らしいかたくりを楽しむことができます。
東北の雪深い地に春を告げる、喜びに満ちたかたくりの花をぜひご覧ください。
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