縁起の良いものにはいろいろあります。
お赤飯やおはぎ、年越しそばも縁起の良い食べ物の代表ですね。
生き物では白蛇や蛇の抜け殻、鶴や亀などなど、縁起の良いものは様々な分野で人々を幸運に導いてくれる助けになっています。
ところで夜の蜘蛛はどうでしょう。
「縁起が悪い」という意見と、「縁起が良い」という両極の意見に分かれます。
蜘蛛の見た目から考えると何となく縁起が悪そうな気がする…本当にそうでしょうか。
そこで、
夜の蜘蛛は縁起が良い?それとも悪い?
など夜の蜘蛛の縁起について多くの方たちが持つ疑問を解決していきます。
夜の蜘蛛は縁起が良い?それとも悪い?
「朝蜘蛛は殺すな、夜蜘蛛は殺せ」と言う迷信があります。
夜の蜘蛛も、明日になれば朝の蜘蛛になりますが・・
実は、夜の蜘蛛の縁起については、「縁起が悪い」・「縁起が良い」両方の意見があります。
まず、縁起が悪いという理由をご紹介します。
夜の蜘蛛は縁起が悪い?
☆泥棒が入る前兆
わずかな隙間から家の中に忍び込んでくる蜘蛛。
しかも音もたてずに…そんな様子が、まるで泥棒のようだということで「泥棒が入る」前兆だという説があります。
☆地獄の鬼
他にも、何故か夜の蜘蛛は様々な不幸を引き寄せてしまうという説。
その理由は地獄からの使者だと考えられているからです。
地獄には太陽が苦手な蜘蛛の姿をした鬼がいて、夜になると人間界にやってきて人々を地獄に連れていくという言い伝えがあります。
ですから、夜の蜘蛛は見つけたら駆除しないといけないという考えが生まれたのです。
夜の蜘蛛は「泥棒」や「地獄の鬼」という、どう考えても縁起が悪そうなレッテルを貼られていて、ちょっとかわいそうな気になりますね。
反対に、夜の蜘蛛は縁起が良いという話もあります。
夜の蜘蛛は縁起が良い?
☆お釈迦様の使い
縁起が悪いとされている「地獄の鬼」ですが、有名な芥川龍之介の小説にも「天国から蜘蛛の糸を垂らす…」というくだりがあるように、
蜘蛛には「お釈迦様の使い」という立ち位置もあります。
お釈迦様のお使いからのメッセージは、賑やかな昼間より静かな夜のほうがしっかり伝わるもの。
ですから良いことの起こる前触れだといわれているのです。
☆悩み解決・金運アップ
他にも、蜘蛛の持つ8本の足で悩みを解決に導いてくれる。
また、8数字に絡めてお金のトラブルを改善して、金運をアップしてくれるなどのうれしい話もあります。
☆良縁・子宝
また、蜘蛛の糸で理想の相手との間をつないでくれるという嬉しい話や、一度にたくさんの卵を産むことから子宝に恵まれるという説まであるのです。
夜の蜘蛛は縁起が悪いと良く言われますが、縁起が良い理由の方が多いですね。
海外の蜘蛛の縁起は?
ドリームキャッチャー。アメリカンインディアンのお守り。悪夢を捕まえて、いい夢にしてくれるんだって。いい夢は本当にしてくれるんだって。あの人が穏やかな眠りにつけますように。。。 pic.twitter.com/MpRduE5Jqg
— 細田さら (@sararinn1z) July 27, 2020
こんな縁起にまつわる話は日本だけかと思いきや、実はフランスにも同じようなことわざがあります。
「朝の蜘蛛は悲しみ、夜の蜘蛛は希望」というものです。
蜘蛛は普通夜に巣を張りますが、朝に巣を張る時はその後嵐がやってくる、夜に蜘蛛を見かければその後は天気が穏やかだというのがその理由です。
農作業が主だった昔、天気はとても重要でした。
身近な蜘蛛に天気予報をしてもらっていたのかもしれません。
蜘蛛にまつわる話は夢占いの世界にもいろいろあります。
待ち人やチャンスが巡ってくる、運気が上がるというものもあれば、不吉な前兆だというものまで様々です。
蜘蛛の色や数によっても違いがあるようですから、蜘蛛の夢を見て気になった方は調べてみると良いかもしれません。
しかし、ネイティブインディアンには、蜘蛛の巣をモチーフにしたドリームキャッチャーがあります。
枕元に置いておくと良い夢だけが真ん中をすり抜けて、寝ている人に届けられる。
そして、蜘蛛の巣が悪夢を取り去ってくれるというものが伝えられています。
国によっても蜘蛛の存在感は色々なのです。
蜘蛛を殺さない理由は?
おばあちゃんちに泊まりに行くと朝でっかい蜘蛛がいたことがあって
「早くやっつけて!」
って言ったら
「朝に見る蜘蛛は縁起がいいんよ。だからやっつけたりしてはいけないんだよ。蜘蛛は家の中の害虫も退治してくれるし人間に悪さしないから」
って教えてくれた。
でもちょっとこわい。#蜘蛛 pic.twitter.com/fAC3ZTdukk— ちぃ☆ (@utakoww) July 9, 2017
虫の苦手な方であれば、見つけた虫は「やっつける」のが鉄則ではないでしょうか。
同じ空間で虫が存在するなんて、考えただけでも落ち着きませんね。
しかし、蜘蛛の場合は少しだけ様子が違います。
言い伝えとしては、「蜘蛛は家の守り神」「朝の蜘蛛は殺すな」などがあります。
蜘蛛は、「神様の使い」ともよばれ
夜の蜘蛛を殺してしまうのは、罰当たりな行為になります。
蜘蛛は天気の良い時にしか巣を張りません。
何となく縁起がよさそうですから殺さない方が良いような気がしますが・・
そこには蜘蛛を殺さないきちんとした理由があったのです。
それは、蜘蛛がほかの虫を捕まえて食べてくれるだけでなく他の蜘蛛さえも食べてくれる。
さらに人に害を与える蚊やゴキブリ、ダニなどの害虫も食べてくれる益虫だからです。
蜘蛛の多くは毒を持っていますが、ほとんどの蜘蛛は、毒性が少なく人間に影響はありません。
攻撃さえしなければ家の中で、人を襲うことはめったにありません。
見つけてしまったら見なかったことにするか、外に逃がしてあげると良いかもしれませんね。
陰ながら私たちの役に立っている蜘蛛を、殺さない方が良い理由がちゃんとあったのです。
まとめ
夜の蜘蛛は縁起が良い?それとも悪い?その理由とは!についてはご参考になったでしょうか。
個人的には、足の数の多いものと足のないものは苦手ですが、
蜘蛛に関することをまとめてみて、改めて見た目で毛嫌いすることは良くないと思い、少し反省しました。
一寸の虫にも五分の魂ということわざもあります。
一つ一つの存在を大切にしたいですね。
簡単にまとめると
夜の蜘蛛は縁起が悪い?
- 泥棒が入る前兆
- 地獄からの使者
夜の蜘蛛は縁起が良い?
- お釈迦様の使い
- 金運アップ
- 良縁
- 子宝
【関連記事】
夏の黒いトンボは神様トンボ?名前の由来や縁起!
コメント