真っ黒いトンボがいるのをご存じですか?
トンボといえば赤とんぼやオニヤンマ、ギンヤンマなどがお馴染みですね。
真っ黒いトンボなんて、不吉な感じがしますが・・
実は、黒いトンボは「神様トンボ」とも呼ばれ縁起がいいトンボなんです。
そこで黒いトンボに関するあれこれをまとめてみることにしました。
この記事を読み終えたらきっと黒いトンボを探しに行きたくなりますよ。
夏の黒いトンボは神様トンボ?
弘前
神様トンボ(ハグロトンボ) pic.twitter.com/yzlNzz5kWM— あおもりきのこ (@aomorikinoko) July 5, 2020
5月~10月に現れ、夏に見かけることが多い「黒いトンボ」
水のきれいな場所で、すばやい動きやホバリングができずに、黒い羽根をヒラヒラさせながら飛ぶます。
蝶のような飛び方で、初めて見た人は、黒いトンボみたいな虫に感じます。
この黒いトンボの別名は、「神様トンボ」・「極楽トンボ」・「仏トンボ」と呼ばれています。
出会ったら何となく得したような気分になるトンボです。
普通のトンボと飛び方が違うので、すぐに、黒いトンボの「神様トンボ」とわかります。
黒という独特な色は人々に様々な思いを抱かせますが
黒猫が幸運を運んでくるという言い伝えがあるのと同じように黒いトンボにも縁起にまつわる話があるのです。
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黒いトンボの名前や由来は?
黒いトンボの名前は「ハグロトンボ」
ハグロトンボは、カワトンボの仲間です。
- 羽根が黒いためにハグロトンボという名前がついたという説
- お歯黒の色だからという説
があります。
全身真っ黒なトンボなんて、ちょっと不吉な感じで縁起が悪そうですが、黒猫と同じく、とても縁起の良いトンボなのです。
赤とんぼと呼ばれるアキアカネはご先祖様を送り迎えするお使いといわれています。
もともと日本は、トンボは縁起の良い生き物として大切にされてきました。
このハグロトンボは全身黒いというところからほかのトンボとは別格の扱いを受けてきました。
ハグロトンボのオスの胴体は金緑色ですが、メスは胴体も黒く、全身が黒いトンボです。
飛ぶその姿もほかのトンボとは少し違い、フワフワと空を舞うように優雅に飛ぶのです。
トンボといえばトンボ返りという言葉で象徴されるように直線的に素早くまっすぐ飛ぶイメージがありますが、
このハグロトンボは誰にでも捕まえられるようなゆっくりとしたスピードで飛ぶます
それでも田んぼにいて稲についた害虫を捕ってくれるとても有益なトンボなのです。
そのために、人々は特別な思いでこの黒いトンボを見つめていたのでしょう。
神様トンボの名前の由来は?
黒いトンボが神様トンボと呼ばれるようになった由来は諸説あります。
神様トンボの名前の由来
- トンボは稲につく害虫を食べてくれる田んぼの守り神という存在で、昔から神様トンボとして大切にされてきた
- ハグロトンボが飛ぶ時期はちょうどお盆のころで、その為昔の人々にはご先祖様がトンボになって帰ってきたと思われていた
- 葉っぱなどに止まって、黒い羽根を開いたり閉じたりする様子が手を合わせて神様に祈りをささげる姿に似ている
などです。
ハグロトンボの言い伝えは?
ハグロトンボの言い伝えは?
黒いトンボのハグロトンボはご先祖様が姿を変えたトンボとして大切にされてきました。
- ご先祖さまの魂
- 亡くなった人の魂を運んでくる
- 神の使いで見ると縁起が良い
- 仏様が黒い羽に乗ってやってくる
などあります。
ハグロトンボは、ほかのトンボと違い、ゆっくりひらひらと蝶のように飛ぶため案外簡単に捕まえられてしまうのです。
神様トンボと呼ばれるハグロトンボを子供たちが安易に捕まえて殺さないように
大人たちは「神様」と呼んでその命を大切にして来たのでしょうね。
それにしても、何故トンボは縁起が良い生き物といわれているのでしょうか。
そんなトンボの縁起について解説していきます。
トンボが縁起が良い理由は?
戦国武将の兜。
古来、トンボは「勝ち虫」と呼ばれ、勝利を呼ぶ縁起の良い虫とされていた。
こう見ると、特撮モノの悪役として出演しても違和感無いね。(笑) pic.twitter.com/gl5SUh4vLG— カツヤナギ (@saihoku_hobito) January 27, 2016
古事記の中で
雄略天皇が狩りに出かけた時、腕を虻(あぶ)に刺され、その虻をすぐにトンボがくわえて飛び去ったことから
縁起のよい虫「勝虫」と呼ばれるようになったと言われています。
また、トンボは空を飛ぶ時、「カチカチ」という音をたててまっすぐ前に飛びます。
害虫を捕ってくれる勇敢な虫であるトンボには、飛ぶ時にたてる音から「勝ち虫」という別名があります。
戦国の武将たちからはその別名から縁起の良い虫として大切にされ、鎧や兜、刀などの飾りに使われていました。
そういえば、現在でも男の子の浴衣の柄にトンボが良く使われていますね。
他にもトンボをデザインしたアクセサリーなども多く、縁起物としての存在感は昔のままです。
また、トンボは遠くのものを素早く見つけ出し、高速で飛び、害虫を捕まえることが出来ます。
トンボ返りと呼ばれる宙返りも見事にこなし、とにかく前へ前へ進む、とても前向きな虫です。
そんなポジティブな所が風水の世界でも「良い運気」を運んでくれると言われているのです。
もともと田んぼの害虫を食べてくれる豊かな実りを支えてくれる存在ですから、縁起が悪いはずがありません。
様々な幸運を運んでくれる存在として、私たちの身近に常に彩を添えてくれているのです。
トンボの縁起、海外では?
☆トンボの縁起が良い(ネイティブアメリカン)
ネイティブアメリカンの部族では、トンボは、「水に導くものの象徴」として大切にされてきました。
トンボのシンボルの意味は「幸せ」「スピード」「純粋さ」
☆トンボの縁起が悪い(ヨーロッパ)
日本では縁起の良い生き物として大切にされているトンボですが、ヨーロッパでは少し様子が違います。
英語でドラゴンフライ、世の中に災いをもたらす悪魔の象徴というちょっと恐ろしい生き物。
「悪魔の最愛の針」・「馬のスティンガー」・「悪魔の針」・「水の魔女」などとも呼ばれています。
国が違うと扱いも随分変わってくるなんて、トンボもいろいろ大変ですね。
まとめ
夏の黒いトンボは神様トンボ?名前の由来や縁起!についてはご参考になったでしょうか。
何度か黒いトンボの「神様トンボ」を見かけたことがあります。
7月~8月の夏の川辺でヒラヒラと蝶々のような飛び方をする黒いトンボで、なんだか不思議な感じでした。
簡単にまとめると
夏の黒いトンボは神様トンボ?
- 黒いトンボの別名は、「神様トンボ」・「極楽トンボ」・「仏トンボ」と呼ばれている
- 黒いトンボの名前は「ハグロトンボ」
- 由来は、羽根が黒いためという説と、お歯黒の色だからという説
- 稲などの害虫を食べてくれる田んぼの守り神という説
- 飛ぶ時期はちょうどお盆のころで、その為昔の人々にはご先祖様がトンボになって帰ってきたと思われていた説
- 黒い羽根を開いたり閉じたりする様子が手を合わせて神に祈りをささげる姿に似ているからという説
- ご先祖さまの魂・姿を変えた
- 亡くなった人の魂を運んでくる
- 神の使いで見ると縁起が良い
- 仏様が黒い羽に乗ってやってくる
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