年末近くなると、テレビでも「お歳暮」関連のCMが流れてきますね。
あのビール、美味しそう…。
と思いながらも、お歳暮を贈らなければと・・・
でも、お歳暮って誰に贈ればいいのか悩むことってありますね。
そもそも、お歳暮って、クリスマスもお正月も近いのに、誰にあげるの?
時期はいつからいつまで?
何か決まりごとがあるの?
いい大人になっても、知らない私…。
思い切って、調べてみました。
お歳暮は誰に贈る?
お歳暮の送り先は、一般には
- 両親、義理の両親
- 上司
- 仲人
- 取引先
- お稽古の先生
などです。
ただし、お歳暮は基本的に一回限りではなく、毎年継続して贈ることがマナーなのです。
なので、
「今までずっとお世話になっており、かつこれからもお世話になるであろう人へ贈る」
という事がポイントです。
しかも、一回ものすごくお世話になったからといって、「お歳暮」として渡すと、相手もお返しをしなければなりません。
かえって気を遣わせることになります。
お歳暮を贈るか贈らないか。
これは、周りの状況や信頼できる人に相談するなど、ちょっと考えてから行った方が良さそうです。
◎ご両親(親御さん)の場合
ご両親(親御さん)、または配偶者のご両親(親御さん)にお歳暮を贈る場合は、直接ご両親に聞いてみたり、配偶者に聞いてみることをおススメします。
結婚したら、親へのお歳暮は当たり前、と考えるご家庭もあります。
また、父の日や母の日、誕生日には贈るが、お歳暮は贈ったことがない・・・。というご家庭も多いですね。
うちもそうです。
特に、義理の両親に対しては
「お歳暮も贈ってこないなんて…。」
とお姑さんに思われてもかなわないので、それとなく根回しして聞いてみてください。
◎上司の方の場合
今どきは、あまり上司にお歳暮を贈る習慣もないと思います。
特に、社員同士でのお歳暮のやりとりを禁止している会社も多いです。
かといって、お歳暮を贈ることが義務に近い当然のマナー、と考える上司の方もいらっしゃいます。
まさかもらえなかったからといって、えこひいきをするようなことはないと思いますが、気分を損ねられることは確かですね…。
会社の社風、ルールや習慣に従う、というのが正解だと思います。
さりげなく、社内規定や同僚の意見をチェックしてみましょう。
◎仲人の方の場合
自身の結婚に尽力していただいた仲人さんには、最低でも3年は贈ると言われていますね。
特に普段お会いすることもない、縁の遠い方であれば、「3年きり」で良いでしょう。
逆に頼まれ仲人であった場合、先方がお歳暮を受け取るのが申し訳ない…という気持ちもあるようです。
ただ、自分や配偶者、または親御さん方に縁の濃い方の場合は、夫婦で決めず両親に相談するのがベストです。
勝手にやめると、親の肩身が狭くなることも・・・
また、地域によっては、
「仲人のご主人が亡くなるまで贈る」
などなど、その他独自のしきたりがあるようなので、その地域のしきたりに倣った方が良いでしょう。
◎取引先の方の場合
直近半年間でお世話になり、今後お付き合いにつながりそうなところや、上得意の取引先に贈ります。
お歳暮は一度お送りしたら、その後も毎年お送りするのが一般的なしきたりです。
直近でかかわりがあった場合は、お歳暮ではなく、「お礼」とするのが良いでしょう。
他社と差をつけるため、お中元とお歳暮を両方贈るところも多いですが、どちらか一方でも問題はありません。
お中元、お歳暮は取引先の方とコンタクトをとる良い機会なので、1,000円~1,500円くらいの品を持って、営業マンが挨拶回りに伺うチャンスです。
お歳暮と一緒に、自社のカレンダーを持っていったり、流行のお菓子を贈ったりと、ビジネスチャンスをもらう、良い機会なのです。
しかし、お付き合いがあるといっても、政治家、公務員などの職業の方にはお歳暮は贈ってはいけません。
公職選挙法や公務員規定に触れ、「賄賂」とみなされる危険があるのです。
相手にも迷惑をかけてしまうことなので、気をつけましょう。
◎習い事の先生への場合
これは、ご自身でも、お子さんでも同じですが、習い事先へお歳暮を贈る場合があります。
そのお教室の流儀やしきたりに決まりがなければ必要ありません。
昔は心を込めて習い事を教えてくださる先生には、感謝を込めてお歳暮を贈る風潮がありましたが、昨今では
「月謝や発表会などの代金をお支払いしているので、他にはしなくていい」
と考えることが多いようです。
特に、自分だけお歳暮を贈ったりしますと、先生に気を遣わせてしまうこともあります。
習い事をされているお教室の方や、お子さんの習い事ならお母様方全員がお金を出し合って、なにかお歳暮を買うなどのご厚意なら、先生も快く受け取れると思います。
お歳暮を贈る時期はいつからいつまで?
お歳暮を贈る時期は
「12月13日~12月20日」
までに贈るべきだとされています。
12月13日は「正月事始めの日」で、正月の準備を始める日です。
12月20日以降は、どの家庭も年越しの準備であわただしくなるので、その前に贈るのがマナーです。
実はお歳暮は12月31日までに届けば問題はありませんが、年越しを夫婦どちらかの実家、あるいは海外で過ごされる方もいらっしゃいます。
20日以降は家を空けている可能性も。
年末近くではなく、やはり20日くらいには届いておいた方が良いでしょう。
ただ、お正月の晴れの日にいただいてほしいような食材や、生鮮食品の場合は、遅く届けたほうが良いでしょう。
お歳暮の時期を過ぎてしまったら?
年内にお歳暮を贈ることができなかった場合は
- 関東の場合➡1月7日まで
- 関西の場合➡1月15日まで
松の内は、のし紙の表書きを「お年賀」に変えてしまえばいいのです。
1月15日に間に合わなかった場合は
2月4日の立春までにのし紙の表書きを「寒中見舞い」に変えて贈ってください。
お歳暮の由来は?
お歳暮のルーツは、中国に古くからある習慣にあります。
中国の道教では旧暦の
- 1月15日は「上元」
- 7月15日は「中元」
- 10月15日は「下元」
と言われ、それぞれの日を神様の誕生日としてお供え物をしました。
日本では室町時代に、これらの行事と、日本ですでにあった「盆礼」という行事と結びつき、「お中元」が生まれます。
さらに、日本にはお正月にご先祖様の霊をお迎えする「御霊祭」のために、各家でお供えをする風習がありました。
よその家に嫁いだ人や分家の人が
年末に本家や実家にお神酒のおつまみになるような塩鮭やスルメなどを手渡しで持っていったことが、中国の行事と結びついて「お歳暮」のルーツになっていったと言われています。
その後、江戸時代の商人の世界では、掛け売りの商売が広く行われており、お盆や年末に年半分の清算をする習慣があったことから、精算時に得意先にお礼の品を贈る習慣が出来ます。
明治時代以降には上司やお世話になった人にも贈り物をするようになり、お歳暮の習慣が一気に広まったのです。
明治30年代には、今のようなお歳暮の形になったと言われています。
まとめ
お歳暮は誰に贈る等のまとめは、ご参考になったでしょうか。
「お世話になった方へ日ごろの感謝の意を込めてお贈りする。」というのが基本です。
何年ものお付き合いになる第一歩。
大切にしたいですね。
コメント