お彼岸に墓参りする意味や理由は?どんな由来があるの?

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お彼岸 お墓参りの意味
子供に、お彼岸にお墓参りをしようといったら

「え?お盆にお墓参りしてから、まだ一か月位しか経ってないよ?また行くの?」
「どうしてお彼岸にも、お墓参りをしないといけないの?」
と言われました。

そう、暑いお盆にお墓参りをしたことを、引きずっているようで…。

たしかに、お盆に行ったからいいでしょ?となりますよね…。
調べてみました。

お彼岸に墓参りする意味や理由は?
お彼岸の由来は?

などについてお伝いします。

目次

お彼岸にお墓参りをする意味

お彼岸にお墓参りをするのには、ちゃんと理由があります。

お彼岸は「春分、秋分」という
一年で昼と夜の長さが同じ日の前後3日、一週間を言います。

この日は太陽が真東から昇り、真西に降りるため
真西にあるという極楽浄土「彼岸」と、私たちの世界「此岸」がとても近くなる日と言われてます。

簡単に説明すると
あの世とこの世が、もっとも近く通じやすくなる日と言うことです。

そのお彼岸に、浄土にいるご先祖様の供養をし
感謝をささげるという大切な意味があるのです。

自分が今生きているのは、ご先祖様のおかげですね。
そのためにお墓参りをするんです。

また、もうひとつは、自分達のため

お墓参りで、生きている人達が
ご先祖様の前で、善い行いをして心を清く保つ再確認をする。

それによって、自分達の子孫も繁栄するという考え方です。

お彼岸に墓参りするのは日本だけ?

この「お彼岸」というイベント。

日本独自のもので、他の仏教国ではありません。

お彼岸に墓参りするのは、日本だけです。

そもそも、「先祖を供養する、大事にする」
という思想は仏教ではなく、儒教から来たものだと言われています。

本来の仏教では
「彼岸にいるのは悟りを開いたお釈迦様のような仏様」
なので
「仏様=ご先祖様」
という解釈はないのですね。

仏教では死というものを考えるときに、輪廻転生という考え方をします。

「亡くなった後は、生前の行いなどによって生まれ変わる。」
というもので、死した後は肉体は抜け殻になり
無用のものであるから火葬にしたり捨てても良いというものです。

そう、生まれ変わりをベースにしてしまうと、「先祖供養」そのものが成り立たなくなります。

日本には、仏教よりも先に儒教の教えがあり
日本の仏教もその教えを色濃く受けています。

「先祖供養」の思想の元は、仏教ではなく
もっと昔の日本古来の土着的な先祖信仰が起源だろうという説もあります。

純粋な仏教ではなく、いろいろな教義が交じり合って、日本人の心に沿う形になっているのですね。

お彼岸の由来は?

「彼岸」は、仏教用語の「波羅蜜」の意訳
「至彼岸」という意味です。
「彼岸(極楽浄土)に至る(いる)」
という意味で、今風に言えば、
「天国に来たぞー!」
という事でしょうか。
仏教においては、迷いの世界(此岸)から悟りの世界(彼岸)行くための修行のことです。

六波羅蜜という修行があり

  • 布施(持ち物などを与える)
  • 持戒(規律を守る)
  • 忍耐
  • 精進
  • 禅定(ぜんじょう)「心を静めて瞑想」
  • 慧(え)「真実の道理を見通す力」

を己に課します。
それを守れば、悟りが開けると言われてます。

「彼岸」の由来は、故人を偲ぶ…というほのぼのとした感じではなく
天国へ行く準備や実践法といった感じですね。

また、日本の民俗学者の五来重(ごらいしげる)という方は
彼岸は「日願(ひがん)」から来ており
仏教用語の「彼岸」は後からのものだという説を唱えております。

農耕民族の日本人は
春分の一週間は豊穣を祈り、秋分の一週間は収穫を感謝する日として、お供え物を供えていたそうです。

また、この一週間は、お日様に天候を願い
毎日の感謝を捧げようという期間にしようというのが、「日願」という事だとか。

日本古来の太陽信仰ですね。

こちらが、後から来た仏教の「彼岸」と交ざったという事です。
確かに、説得力ありますね。

お彼岸に墓参り行けない時の対処法は?

お彼岸にお墓参りに行けない場合、ご自宅に仏壇があれば、なにも問題ありません。

お線香をあげて、お祈りするだけでも、良いんです。
ご先祖様を偲ぶ気持ちが、大事なんです。

お墓が遠方にあり、お盆に帰ったけど、お彼岸までは帰れない…。
という方も多いでしょう。

そんな時はお墓の近くのご親戚などに、お供えを送って代わりにお墓参りをしてもらいましょう。
先ず行けないことを電話で伝え、お供え物を送ることを伝えます。

そして、お彼岸の始まりである
「彼岸の入り」までには送った方が良いでしょう。
宅急便などになると思いますので、先方の在宅時間なども確認して送ってください。

最近は
「お墓参り代行サービス」
というものもあるそうです。

忙しくてお墓参りに行けない人の代わりに、お参りをしてくれるのだとか。

お花やお供え物、お線香をあげてくれ、頼めばお墓のお掃除もしてくれるのだそうです。

知らない他人の方に、自分のうちのお墓をお参りしてもらうのも気が引けますが…。

もし、お墓参りをしていないことに罪悪感を感じるのでしたら、利用してみるのも手ですよ。
まずはネットなどで、検索してみましょう。

また、お彼岸に行けなくても、他の日に行けるなら大丈夫です。
そして、心の中でただ思うだけでも供養ですよ。

まとめ

お彼岸に墓参りする意味などのまとめは
ご参考になったでしょうか。

「お彼岸」は日本独自の文化です。
「お彼岸だからシルバーウィークを使ってお墓参りしなきゃ!」

とむきにならず、ただご先祖様のことを偲ぶだけでも、仏壇に手を合わせるだけでも供養になります。

ちなみに、インドの仏教徒の方は、火葬でお墓はありません。

インドで8割近いヒンドゥー教の方も、遺灰はガンジス河に流すので、ガンジス河がお墓です。
そして、仏壇は、実は仏教ではなく儒教の流れをくんでいます…。

日本人として日本の心を受け着いた、新しい仏教を、日本人らしく信じることも正しいのではないでしょうか。

故人を思う気持ちを大事にし、頑張って生きてくれたご先祖様に感謝して、お彼岸を過ごそうと思います。

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