蓮と睡蓮の違いと見分け方は?それぞれの特徴と見頃の時期!

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蓮と睡蓮の違い

夏場の暑い盛りの花の楽しみと言ったら、蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)ですよね。

花どころか草も枯れそうな猛暑の最中に、美しい花を見せてくれます。

ところで、蓮と睡蓮の違いをご存知ですか?

なんか似たような感じですが、れっきとした違いがあるのです。

その違いをはっきりとご紹介します!

蓮と睡蓮の違いは?
それぞれの特徴や見分け方と見頃の時期についてお伝えします。

目次

蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)の違いと見分け方

蓮の違い
睡蓮(スイレン)の違い
蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)の大きな違いと見分け方は、花の形・花の咲く高さ・葉の形

花の形
蓮の花の真ん中には、蜂の巣状のものがあるが、睡蓮の花にはない。

花の咲く高さ
蓮の花は水面より高く咲くが、睡蓮の花は、水面近くで咲く。

葉の形
蓮の葉は、切れ込みがないが、睡蓮の葉は切れ込みがある。

もう少し詳しく表にすると

蓮(ハス) 睡蓮(スイレン)
分類 ヤマモガシ目ハス科 スイレン目スイレン科
花の中央に蜂の巣状の花托がある 蜂の巣状の花托がない
花の高さ 水面から高く出て咲く 水面近くで咲く
葉に切れ込みがない。撥水性がある 葉に切れ込みがある。撥水性ない
葉の高さ 水面より高い葉と浮葉 水面に浮いている
時期 7月~8月 6月~8月
レンコン(食用の蓮) かたまりの根

蓮と睡蓮はよく似ていて同じ種類に見えますが、まったく違う植物なのです。

蓮と睡蓮の特徴についてお伝えしていきます。

蓮(ハス)の特徴

蓮(ハス)の特徴

蓮の特徴は

  • 葉が丸く、撥水性がある。水滴がコロコロ転がる
  • 水面より高い葉と浮き葉
  • 花は丸みを帯び、大きい。
  • 花の位置が水面より高く伸びてから咲く
  • ヤマモガシ目ハス科
  • 開花時期は7~9月、見頃は7月中旬~8月、早朝に花が咲く

という事です。

蓮は、観賞用と食用があります。
食用の蓮の根はあの野菜、レンコンです。

蓮の根と書いてレンコンですね。

花が終わった後、秋に泥の中で成長します。
ホクホクの食感が美味しいのです。

ハスの実も食べることができます。

「蓮子(れんし)と言い、婦人病の改善や自律神経を整える作用があると言われ、古くから漢方薬や生薬に利用されています。数珠の材料になることもあります。

蓮の名の由来は、花が落ちた後の花弁の、種のできる部分がハチの巣に似ているので、「ハチス」が、平安時代後期から「ハス」と短縮されたらしいです。

検索してはいけない言葉の「蓮コラ」は、蓮の花托(果托)と人の肌の画像をコラージュしたもので、気持ち悪いと話題になりましたね。

花言葉は

  • 清らかな心
  • 神聖
  • 雄弁

です。

睡蓮(スイレン)の特徴

睡蓮(スイレン)の特徴

睡蓮の特徴は

  • 葉は丸みがあって、切れ込みがある、水を弾かない、ツヤツヤしている
  • 水面に浮かんでいる浮き葉
  • 花びらの幅が狭く、蓮より細い、一枚一枚が細長く、尖ったような形
  • 花の色は紫、青、白、ピンク、オレンジ、赤、黄色など様々な色がある
  • 水面近くで咲く。咲き終わると水中に沈む
  • スイレン目スイレン科スイレン属
  • 開花時期は5~10月、見頃は6~9月、品種によって異なる

ちなみに睡蓮は熱帯性の根は球根のようですが、温帯性の根は丸いわさびのような形です。
食用ではありません。

熱帯性睡蓮は寒さに弱く、水温25度以上の生育が必須です。日本での外での越冬は不可能です。

なので、日本で生育されている睡蓮の殆どが「温帯性睡蓮」で、寒さに強く丈夫で育てやすいです。
水面が凍る程度の寒さでも、越冬が可能です。

睡蓮の名前の由来ですが、日中は花を開き(目覚め)夜は閉じる(寝る)を繰り返すことから「睡眠する蓮」が「睡蓮」となったと言われています。

花言葉は

  • 清純な心
  • 心の純潔
  • 純粋な心

です。

フランスの画家クロード・モネが描いた絵は「睡蓮」

岐阜県にある、名もなき池「通称:モネの池」の池に咲いているのも睡蓮です。

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蓮と睡蓮の共通点

蓮も睡蓮も「抽水植物(ちゅうすいしょくぶつ)」といい、水の底の土や泥に根を張り、水面に花と葉を咲かせる植物の花です。

花の形が、よく似ています。

日中に花を開き、午後に閉じます。(睡蓮は、昼咲きと夜咲きがあります)

花の寿命は4日ほどで枯れてしまいますが、次々に花を咲かせるのでシーズンオフまで楽しめます。

そして英語のLotus(ロータス)は、一般的には蓮の事を差しますが、睡蓮と蓮の総称としても使われています。

睡蓮のみを示す英語は「Water lily(ウォーターリリー)」と言います。

蓮と睡蓮と宗教的な関り

蓮や睡蓮は人間の歴史とも縁が深く、特に神話や宗教などではしばしば出てきます。

睡蓮は古代エジプトでは、神の象徴、死と来世を連想させるものとされていました。

ナイル川の青い睡蓮は、太陽神ラ―の化身として崇められていたそうです。

葬儀の花や女性の髪飾りにも使われていたと言われています。

蓮は古代インドと関りがあり、ヒンドゥー教の神話にも度々登場します。

「まっすぐ大きく広がり水を弾く葉が、俗世にまみれず清らかに生きることの象徴」とされました。

ただ、インドでは蓮も睡蓮も同じ花と考えているので、あまり蓮と睡蓮の境は無いようです。

仏教でも泥の中からキレイな花が咲くその姿が「仏の知恵、慈悲」の象徴とされています。
「蓮は泥より出でて泥に染まらず」と、俗世に生まれても悟りを開く仏の姿と蓮を重ねたものです。

仏像などでも、観音像が持っている今にも咲きそうな一輪の花は蓮華の花で、悟りを約束されながら菩薩として働く様子を表しています。
悟りを開いた如来像は、蓮の台座に座るのです。

ちなみに、仏教では蓮と睡蓮を「蓮華」という言葉でひとくくりにしています。

お盆の飾りやお供え物で見かける蓮華の中には、白やピンク、青や黄色などカラフルなものがあるのは、ご存知でしょうか?

これは仏教経典の「摩訶般若波羅蜜経(まかはんにゃはらみつきょう)に

  • 白蓮華(びゃくれんげ)
  • 紅蓮華(ぐれんげ)
  • 青蓮華(しょうれんげ)
  • 黄蓮華(おうれんげ)

の4種類があるからなのです。

このうち、仏教で重要視されているのが

  • 煩悩にけがされない清浄な仏の心を表す白い蓮華
  • 仏の救済の働きを意味する赤い蓮華で、お釈迦様の故郷、インドの「蓮」です

そして青い蓮華や黄色い蓮華は睡蓮のことで、古代よりヒンドゥー教で崇拝されていた神の象徴が仏教に取り込まれた形となっています。

確かに、蓮と睡蓮は似ていますものね。
植物の特徴からいえば全然違うモノですが、水中から咲く様を「清い」と感じる人の心は今も昔も変わらないのですね。

まとめ

蓮と睡蓮の違いは?について、ご参考になったでしょうか。

似ていますが、蓮と睡蓮の葉や花にこれだけの違いがあります。

見頃の時期に、その違いが役立つのではないでしょうか?

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