風が涼やかになってくると、金木犀(キンモクセイ)の時期ですね。
子供の頃は、ただ漠然に「なんていい香りなんだろう」と思ってましたが、
今では、金木犀の甘い香りが漂ってくると、もうこんな時期なんだって気づかせてくれます。
でも、いつの間にかあの香りが消えてしまってなんだか寂しい気持ちにも・・・
そんな金木犀の香りがする時期や期間や効果についてお伝えします。
金木犀の香りがする時期や期間は?
金木犀の香りがする時期は、
過ぎゆく夏を感じながら、秋の気配がする9月中旬から10月下旬
このころになるとあの甘~い香りが漂ってきますね。
オレンジ色の花も可愛いです。
金木犀は秋の花で、花自体の開花日数は3~5日と短いです。咲いているのは一週間くらいです。
花が落ちると、辺りがオレンジ色の絨毯みたいになるんですよ。
また、金木犀は、その年によって2度咲くこともあります。
2021年は、2度咲きました。
1回目は9月中旬で、2回目は10月初旬に開花。
年によって2度咲く理由は、わかりませんが少し得した気分になりますね。
金木犀の木を見かけない地域も・・・
寒さにやや弱いですので、寒くなる地域では育ちにくい場所もあります。
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金木犀 香りの効果は?
金木犀の香りには
- ストレスを和らげる
- リラックス効果
- 鎮静効果
があると言われています。
かつてヨーロッパでは、「金木犀の香りは潜在能力を引き出す」と言われていたとか。
リラックス効果ですね。
そんな欧米では、近年に入るまで金木犀にはあまりなじみがなく、最近になってオリエンタルな香りとして人気です。
ただ、アジアの様に金木犀の香りだけの香水といったものはなく、高級な香水のブレンドに使われます。
体に効く作用としては、
金木犀の香りを嗅ぐと食欲を増進させる物質オレキシンを抑制する効果があると言われていて、ダイエットに効果的と言われています。
また、虫除けにも効果があります。
金木犀の香りに含まれているy-デカラクトンという成分は、虫が嫌う匂いなのです。
ですが、一部のハナアブは、逆に金木犀の香りを好んで近づいてきます。
秋でも、気温の高い時期にはまだ蚊がいます。
念のための蚊よけ対策として、金木犀の香水をつけてみるのもいいですね。
あの甘い、爽やかな金木犀の香りを好きな方は多く、日本でも練り香水やお線香など、香りを楽しむグッズはたくさんあります。
特に中国ではメジャーなお花で、花冠を白ワインにつけた「桂花陳酒」や蜜で煮込んだ「桂花醤」といわれる調味料があります。
「桂花茶」といって、お茶に金木犀の乾燥させたお花を入れて楽しむ中国茶もあるんですよ
漢方の生薬に使われることも。
抗炎症効果や、目や内臓の疲労回復に使われます。
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金木犀の香りが苦手な人
「金木犀の香りが苦手」という方がいらっしゃいますが、香りの好みと同時に、このy-デカラクトンが関係しているのでは、と言われています。
虫が逃げる成分ですから、人によっては「何となくイヤ」と感じるのも無理ありません。
香りは良いのに、人によって好みが分かれるのが分かりますね
ちなみに「きんもくせい=トイレの消臭剤」という悲しいイメージもありますが、
20世紀後半ころにトイレの消臭剤の香りに使用されたため、何となくおトイレを連想することが…。
愛され過ぎて、生活に定着しすぎましたね。
最近では特に消臭剤に使用することがないため、若い人にはピンとこないかも。
金木犀のマイナスイメージは、昭和…できれば平成までで!
次の年号までには、おさらばしたいところです。
肌寒くなってきて、太陽もあまり顔を出さなくなってくると、心が不安定になることもあります。
そんな時に、金木犀の香りで守ってもらうのはいかがでしょう?
金木犀とはどんな花
金木犀は、中国の南部より江戸時代に日本に渡ってきた植物です。
モクセイ科モクセイ属の常緑の小高い木です。
常緑なので、垣根や庭木として、愛されています。
金木犀の名前の由来ですが、樹皮が動物の「サイ」の様にガサガサしていて金の花を咲かせるという事から、「金木犀」と言われるようになったと言われてます。
学名のOsmanthus(オスマンツス)はギリシャ語のosme(香り)とanthos(花)に由来しています。
正式には「オスマンツス・フレグランス・オウランティアクス」と言いギリシャ語で「橙黄色の良い香りのする花」という意味です。
キンモクセイはギンモクセイと呼ばれるモクセイという木の変種です。
金木犀の方が、花の香りが良いんです。
キンモクセイの花はオレンジですが、ギンモクセイの花は白色です。まさに金、銀、ですね。
本来ならオスとメスの株があって、交配する雌雄異株なのですが、日本には雄株しかありません。なので、結実しません…。
増やすときは、挿し木で増やします。
中国では、小さい実をつけるようですよ。
金木犀の花 認定自治体
そんな金木犀ですが、香りと花の愛らしさに魅了される方は多く、静岡県では県の花になっています。
静岡県三島市の三島大社では、なんと1200年もの寿命を誇る金木犀の巨木が今も元気に立っていますよ。
国の天然記念物の指定を受けています。
他にも、茨城県の牛久市、兵庫県の明石市、大分県の別府市など、25の市区町村の花として認定されています。
金木犀の花言葉
そんな金木犀の花ことばは、「謙遜、謙虚」です。
強い香りに合わない、小さい花のイメージからつけられました。
確かに、日本の三大香木と呼ばれる「沈丁花」「クチナシ」「金木犀」の中でも、金木犀の花は小さい…。
金木犀のいいところは、そのつつましさにあるのでしょうね。
まとめ
もう1度金木犀についておさらいすると
金木犀の香りがする時期は、9月中旬から10月下旬
金木犀の香りがする期間は、約1週間
金木犀 香りの効果
- ストレスを和らげる
- リラックス効果
- 鎮静効果
- ダイエット効果
- 虫除けに効果
ご参考になったでしょうか。
強い香りで印象を残しながら、数日で花が落ちてしまう金木犀。
その香りを残したいなら、手作り香水やポプリ作り、
モイストポプリなど、金木犀の香りを閉じ込める秋の夜長の手仕事はいかがでしょうか?
秋の月を見ながら、金木犀の香りでリラックス癒されますね
美味しい秋のご馳走に惑わされても食欲を止めてくれるかも・・・
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